就業規則の整備から社会保険手続き・給与計算・助成金申請まで。札幌市・石狩市・当別町を中心に、地域の中小企業・個人事業主の労務課題を社会保険労務士がワンストップで解決のお手伝いをいたします。
今回は「就業規則の重要項目(6)」として「事業場(じぎょうじょう)」という考え方について、できるだけわかりやすく説明します。
6 「事業場」の考え方について
就業規則は、常時10人以上の労働者を使っている場合に作成が義務づけられています。ここで大事なのが、「10人」を数える単位は「会社全体」ではなく「事業場」ごとだということです。
6-1 会社全体では10人以上いても、1つの事業場が10人未満なら作成義務はない
たとえば、本社に15人勤務していて、離れた場所にある支店に7人という会社があったとします。会社全体でみれば22人ですが、就業規則の作成義務があるかどうかは、事業場(この場合は本社と支店それぞれ)ごとに判断します。
そのため、7人しかいない支店については、就業規則を作る法律上の義務はないという考え方になります。
6-2 「事業場」とは、簡単に言うと「1つの場所でまとまって働いている単位」のこと
少し専門的になりますが、国の通達(昭和22年9月13日 発基17号)では、事業場を「工場、鉱山、事務所、店舗等のように一定の場所で勤務し、関連しあう組織のもとで継続的に行われるひとまとまりの仕事場所」と説明しています。
かみ砕いて言うと、「同じ場所にあって、まとまって仕事をしているなら、基本的には1つの事業場として数える」ということです。
たとえば1つのビルの中にある本社(総務・営業・製造がすべて同じ場所にある場合)は、部署が分かれていても「全体で1つの事業場」として扱われます。
6-3 離れた場所にあっても、規模が小さい出張所などは「別」として数えないことがある
場所が離れていれば基本的には別々の事業場として扱われます。
ただし例外もあります。
出張所や支店のように場所は離れていても
・人数が少ない
・そこだけで完結した組織になっていない(本社の指示なしには動けないなど)
という場合は「独立した1つの事業場」とは認められず、近くの本社や上位の組織とまとめて1つの事業場として数えられることがあります。
まとめると「就業規則が必要かどうか」は会社全体の人数だけで判断せず、実際の職場(事業場)ごとの人数と、その職場がどれだけ独立して機能しているかを見て判断する必要があるということです。
複数の拠点をお持ちの企業様で、事業場ごとの人数の数え方や就業規則の作成・届出の要否について迷われるケースが多くあります。
迷った場合は、顧問弁護士や社労士に相談するのがトラブルを未然に防ぐので有効です。就業規則の作成・見直し、労働基準監督署への届出でお困りの際はお気軽にご相談ください。
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社会保険労務士なかじま事務所
代表 中嶋 一徳
