就業規則の重要項目(2)~総則の基本「キ」、過半数代表者の意見聴取とは~

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就業規則の整備から社会保険手続き、給与計算、助成金申請まで。 札幌市・石狩市・当別町を中心に、地域の中小企業・個人事業主の労務課題を、国家資格を持つ専門家がワンストップで解決します。

就業規則は、会社経営における労務管理の根幹です。

今回は「就業規則(2)」として、就業規則を制定するにあたっての基本の「キ」、総則について解説します。

「意見聴取って誰の意見を聞けばいいの?」「過半数代表者って何?」という疑問をお持ちの経営者・総務担当者の方は、ぜひ参考にしてください。


1. 総則とは

就業規則の「総則」とは、目的や適用範囲など、規則全体の基本ルールを定める部分です。この総則を定める前段階として、就業規則の作成・変更には、労働者側の意見を聴くという法律上の手続きが必要になります。

2. 労働者側(労働組合または過半数代表者)の意見聴取

2-1. 意見聴取の義務

会社は、就業規則を作成するときは、労働基準法第90条第1項の規定により、次のいずれかの意見を聴かなければなりません。就業規則を変更するときも同様です。

  • 労働者の過半数で組織する労働組合がある場合:その労働組合
  • 労働者の過半数で組織する労働組合がない場合:労働者の過半数を代表する者(過半数代表者)

ここでいう「意見聴取」は、あくまで意見を聴くことが義務であり、同意を得ることまでは求められていません。ただし、聴取した意見書は、就業規則の届出時に添付する必要があります(労基法第90条第2項)。意見聴取を行わずに届け出た場合、形式的な要件を欠くとして受理されない、または後日のトラブル時に手続きの不備を指摘されるリスクがあります。

2-2. 過半数代表者になれる人・なれない人

過半数労働組合がない事業所で過半数代表者を選ぶ場合、次の2つの要件をいずれも満たす必要があります。

  1. 労働基準法第41条第2号に規定する「管理監督者」でないこと
  2. 過半数代表者を選出することを明らかにしたうえで実施される、投票・挙手等の方法による手続きにより選出された者であること

2-3. 実務でよくある誤り

過半数代表者の選出をめぐっては、次のようなケースが労働基準監督署の調査で指摘されやすい典型例です。

  • 会社側が特定の社員を一方的に指名し、「代表者」として扱ってしまっている
  • 部長・課長など管理監督者を過半数代表者に選んでしまっている
  • 「就業規則についての代表者」であることを明示せずに、親睦会の幹事などを兼任させてしまっている

これらは形式的には代表者を立てていても、法律上は意見聴取そのものが無効と判断されるおそれがあります。選出方法や記録(投票用紙、回覧記録など)は、後日の証拠として必ず残しておくことをおすすめします。

3. まとめ

  • 就業規則の作成・変更時は、労働組合または過半数代表者の意見聴取が必須(労基法90条1項)
  • 過半数代表者は「管理監督者でない」「民主的な手続きで選出された」の2要件を満たす必要がある
  • 意見聴取の記録は、届出時の添付書類としても、後日のトラブル予防としても重要

過半数代表者の選出は、形だけ整えていても実質的な要件を満たしていないケースが少なくありません。「うちの選出方法は正しいのか不安」という方は、一度専門家に確認されることをおすすめします。

次回は、就業規則の「労働基準監督署への届出義務」と、制定・改正時に役立つ実務テクニックについて解説します。


過半数代表者の選出方法や意見聴取の進め方でお困りの際は、お気軽にご相談ください。

就業規則の作成・見直しや労働基準監督署への届出でお困りの際は、お気軽にご相談ください。

札幌市・石狩市・当別町の企業社労士パートナー
社会保険労務士なかじま事務所
代表 中嶋 一徳

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